適切なフィードバックの6つの手法は…
(1)フィードフォワードを取り入れる
「フィードバック」は過去の行動に焦点を当て、改善点を指摘するアプローチですが、「フィードフォワード」は未来の行動に向けた、前向きなアドバイスをする手法です。
例: 「次回のプレゼンでは、さらに具体例を増やすと、聴衆の理解が深まるかもしれませんね」
このように、否定的な言葉を避け、ポジティブな表現で伝えることで、社員の意欲を高めることができます。
(2)SBIモデルを活用する
SBI(Situation-Behavior-Impact)モデルは、具体的な状況・行動・影響を伝えることで、理解しやすいフィードバックを行う方法です。
Situation(状況): どのような場面での出来事かを明確にする。
Behavior(行動): 具体的にどのような行動があったかを述べる。
Impact(影響): その行動がどのような影響を及ぼしたかを説明する。
例: 「昨日の会議(Situation)で、あなたは積極的に議論をリードしました(Behavior)。その結果、チーム全体がアイデアを出しやすい雰囲気になりました(Impact)」
フィードバックの内容に、伝え手の主観や感情が入ると、相手は受け入れにくくなりますが、SBIモデルは、曖昧な指摘ではなく、事実に基づいた客観的なフィードバックとなるため、誤解や反発を防ぎます。相手は「きちんと見てもらえている」と感じますし、上司と部下、同僚同士の信頼関係を深めることにつながります。