トランプ米政権の当局者らは、パレスチナ自治区ガザで現在も拘束されている米国人人質の解放を目指し、カタールでイスラム組織ハマスの幹部らと直接交渉している。米国とアラブ諸国の当局者らが5日、明らかにした。キャロライン・レビット大統領報道官は記者会見で、協議は「米国民にとって正しいことを行うための誠意ある取り組み」と説明。「米国人の命がかかっている」と続けた。ガザ紛争が勃発した2023年10月7日以降、米政府がテロ組織に指定したハマスとの直接交渉を認めるのは今回が初めて。米当局者2人、ハマス幹部1人、アラブ諸国の仲介者2人によると、最初の接触は2月にカタールの首都ドーハで行われた。米国の人質問題担当の大統領特使アダム・ボーラー氏が、米国人人質の解放を要請したという。これに対してハマスは2月15日、米国とイスラエルの二重国籍を持つ人質を解放した。