12月26日午前0時過ぎ、フィンランド特殊部隊が2機のヘリコプターからバルト海に浮かぶロシアの石油タンカーの甲板に降下し、乗組員に入港するよう命じた。この作戦を指示したのは、このタンカー「イーグルS」が数時間前に海底でいかりを引きずり、フィンランドとエストニア間の重要な電力ケーブルを切断したと疑うフィンランド当局者だった。ロシアの貨物を運ぶ船舶が関与する疑わしい妨害行為が続いていたが、当局が航行中の不審船に乗り込んだのは今回が初めてだった。破壊工作の証拠を見つけ出すことが、その主な目的だった。フィンランドの法執行当局者らは乗組員に聴取し、船内をくまなく調べ、航海記録を精査し、いかりを点検した。しかし、フィンランド当局者や捜査に詳しい他の当局者らによると、故意の不法行為に関連して逮捕状を出したり、検察が起訴したりするのに十分な証拠は見つからなかった。
NATO、海底ケーブル破壊工作の証拠探しは難航
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