米ジョージア州フラワリーブランチの明るく照らされた広い倉庫内で、アジリティ・ロボティクスの人型ロボット2体が滑らかなコンクリート床の上を進む。それは奇妙なほど小刻みな歩き方だ。脚の先端は細くなり、ひづめのような足に、特注の滑らない靴を履いている。かがんで補正下着メーカー、スパンクスの商品が入った箱を取り出し、近くにあるベルトコンベヤーまで運ぶ。この二足歩行ロボット「Digit(ディジット)」の仕事は、簡単で単調かもしれないが、本来ならこの作業を行っている人間の代役を務めている。また彼らは臨機応変に、倉庫や工場でよく見かける他の汎用(はんよう)性の低い自動化装置との架け橋にもなる。このようにしてディジットのようなヒューマノイド(人型)ロボットは、組み立てラインの発明に端を発する進化の流れの中で、次のステップを体現している。それは電子商取引、製造業、農業、その他あらゆる物理的・人工的環境に不可欠なプロセスの高速化と自動化を図るものだ。
ヒト型ロボット、ついに本物の仕事に就く
AIの頭脳を搭載したヒューマノイドがSF世界から現実世界に、倉庫で本格稼働
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