南禅寺界隈の最新桜名所
石川五右衛門の「絶景かな！」で名高い、南禅寺（左京区）の三門から見下ろす桜
インクラインからすぐの桜名所といえば南禅寺です。三門の楼上から東山を背景にしたこの桜風景を堪能したら、ご近所の桜めぐりへ。南禅寺の近くには某有名建設会社オーナーの大きな邸宅があるように、この周囲は南禅寺界隈別荘群と呼ばれています。
その別荘群の中で注目したいニュー桜名所は「對龍（たいりゅう）山荘」でしょう。インクラインの片方の端に当たる南禅寺前の交差点から歩いてすぐ、料亭「八千代」さんの東隣にあります。薩摩藩士で実業家となった伊集院兼常が、1896（明治29）年に建てた旧別荘です。
平成の世になってニトリホールディングスが所有することとなり、昨年秋、一般公開に至りました。錦鯉が悠々と泳ぐ国指定名勝の池泉庭園は、「平安神宮神苑」や「無鄰菴」と同じく七代目小川治兵衛の作庭によるもの。四季折々の彩りに満ちた美麗な庭園には、桜が3本植栽されています。公開当初は予約制でしたが、現在では予約なしで入園できます。公式サイトの開園日カレンダーをチェックして出掛けましょう。
王道の桜名所「南禅寺」の桜を楼門上から堪能したら、ゆどうふの「奥丹」のほうへ右折するのではなくそのまま道をまっすぐ、界隈の別荘群の一つ野村別邸「碧雲荘」周辺にも立ち寄りましょう。内部は見学できませんが、道路にこぼれ落ちんばかりに咲き誇る見事なしだれ桜に出会えます。
野村別邸の向かい側にある「清流亭」（左京区）のしだれ桜
