
気象庁によると、今年の京都の桜の開花予想日は3月26日。つぼみも日に日にふっくらとしてきましたので、そろそろお花見の計画を立て始めましょうか。今回は東山と嵐山、京都の東西の桜を、この春限定の特別公開寺院とあわせてご案内いたします。(らくたび、ダイヤモンド・ライフ編集部)
今年のお花見は東山の廃線跡から
3月11日、ようやく京都地方気象台が梅の開花を宣言しました。2月14日だった昨年より1カ月近く遅く、過去最も遅かった「三八豪雪」の1963年3月15日に迫る、なんとものんびりとしたお目覚めでした。19日に雪が降ったので、桜の開花は少し遅れるかもしれません。
1年前の連載記事で、桜の開花を判断する標本木は世界遺産二条城にある推定年齢50歳の木だとお伝えしたことがありました。実は、梅の標本木も二条城に!桜の標本木は清流園の東側に、梅の標本木は本丸庭園を囲む内堀の南に広がる梅林にそれぞれあります。ついでに言うと、イロハカエデとイチョウの標本木も二条城にあります。京都でのお花見&紅葉狩りを制するなら、二条城を要チェック!覚えておくといつかきっと役に立つはずです。
さて今回の本題である京都の桜めぐり、まずは東山から参りましょう。朝日に輝く桜に出会うべく、なるべく早起きをして地下鉄東西線「蹴上(けあげ)」駅からスタートです。
改札から地上に出れば、すぐ最初の桜名所、「蹴上インクライン」です。琵琶湖と京都の間の舟運を結ぶためのもので、約36mの高低差を克服するべくケーブルカーと同じ原理を用いて造られた全長約582mの傾斜鉄道です。廃線跡の両脇に約90本のソメイヨシノがアーチを描きます。線路の真ん中を堂々と歩ける機会はなかなかないので、気分は上々、セピアカラーでの記念撮影もおすすめです。
このインクラインにちなんだ余談ですが、京都市が滋賀県に水源の保全のため毎年支払っている琵琶湖疏水感謝金(年2億3000万円)の10年間の契約がこの3月末で期限切れを迎えるのだとか。市内の水道水の99%を琵琶湖に頼っている京都。滋賀県を語るのに欠かせない有名なフレーズ「琵琶湖の水止めたろか」が言葉通りになるのか否か、話し合いの行方が気になるところでしたが、同額で4月以降も継続することになった模様です。
