実は東大ですら合格者の7割は現役生

 ちなみに、皆さんは現役生と浪人生、どちらのほうが大学合格率が高いか知っていますか?

 浪人生は現役生に比べて、1年間365日、1日8時間以上勉強したとしたら3000時間近く多く勉強できます(増える時間だけを見ると、浪人って本当にチートですよね。笑)。

 これだけ勉強時間がたっぷりあれば、浪人生のほうが大学受験は合格率が高いと誰もが思うのではないでしょうか。

 しかし、残念ながら浪人の年数が多くなればなるほど合格率は下がっていきます。それは数々の受験データで証明されています。

 ほかにも、あの東大ですら合格者の約70%は現役生であり、1年浪人して勉強時間を増やしたからといって必ず合格するわけではありません。一部の私立医学部を除いて、基本的にはどの大学も同じような傾向です。

 これは、「受験勉強の結果=かけた時間の量」ではないということを如実に表しています。

びーやまwakatte.TV・びーやま(Photo by Akifumi Shintani)

 僕が現役生から受ける質問で最も多いのは、「勉強と部活動の両立はどうすればできますか?」というものです。質問の答えはシンプルで、「最大限効率よく勉強せよ。そうすれば結果はおのずとついてくる」です。

 1日24時間という時間は皆平等です。進学校に通っていれば1日が25時間になるわけでもないですし、非進学校に通っているから1日が23時間に減るわけでもありません。

 1日の時間だけは、誰もが同じ条件なわけですから効率よく勉強すれば、自然と合格の確率は高まっていきます。

 部活動に1日4時間を費やしたとしても、1日はまだ20時間もあります。加えて、先ほどお伝えしたように、現役生のほうが受かりやすいというデータまであるわけですから、あとは工夫するしかありません。

「現役生のときは忙しくて時間がないから、浪人から頑張ろう」。こういう受験生が毎年冬になると雨後のたけのこのようにどこからともなく出現します。

 しかし、それは正しい受験戦略ではありません。浪人して結果を出せる人は、現役生のときから全力で走り切って「効率よく勉強する方法を早い段階で習得していた人」だけです。

 大学受験までの時間は有限です。効率の悪い勉強の仕方をしていたら、何年かけても志望校である難関大学には合格できません。

 早いうちから効率のいい勉強方法を確立しましょう。

「タイパを制するものは受験を制する」。これが僕の思うことです。ですから、「タイパ悪くね?」が口グセの、そこのキミ! 実はめちゃくちゃ受験に向いていると思うよ!

びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。