こんなことばかり考えているのは、自分に自信がないからだろう。

「なぜあの仕事は自分ではなく彼に任されたのか」

「あの人のしている仕事は私の仕事より面白そうだ」

 こんな考えに支配されて苦しむのは、会社での自分のポジションに不満があるからだろう。自分自身に自信が持てなければ落ち込んで、ますますやる気をなくしてしまうのである。

 さらには、「こんな企画を出しても、バカにされるだけだろうな」「どうせこんな提案は通らないさ」と、自分の気持ちよりも他人の評価を優先して、行動にブレーキをかけてしまう。当然、自分のことは卑下して見ることになる。

 こうなると大変だが、解決方法は意外とシンプルだ。

 まず、余計なことは考えずに、今やるべきこと、与えられていること、やりたいことをきっちりとやることである。

 自分に対する評価は自分自身で下すものだと、自らを納得させることだ。自分がいいと思っていればいいじゃないかと、自分に対してほどよい居直りをする。人間というのは、他人のことばかりを気にしているうちに自分を見失ってしまうものである。

 自分のするべきこと、したいことがわからくなってしまう。やがてそれが態度にも表れて、オドオドしたり、卑屈になってしまうことになる。

 また、意味のない比較をしないことである。他人のことはどうだっていいじゃないかと思うことはできないだろうか。

 人に負けたくないという気持ちは、物事を成功に導くエネルギーともなる。しかし、そのエネルギーが「負ける恐怖」との戦いに振り向けられると、気持ちにゆとりがなくなり、緊張で疲れ果ててしまう。

 人と比べて自分の欠点をあげつらっても仕方がない。人生を明るく生きていくためには、自分を肯定的に見ることが大切なのだ。

 自分を信じてリラックスしていれば、実力も発揮できる。現実を楽しもうと思う姿勢があれば、楽しみが見つかる。そうしているうちに、好きな仕事や自信を手に入れることができるものである。

 人との競争ほどツマラナイものはない。人生に比較はいらないのである。

悩みというものは
本人のこだわりでしかない

まわりの人たちの悩みが、
あなたにとっては
たいしたものでないように、
あなたの悩みも、
まわりの人たちにとってみれば
たいしたものではない。

 自分にとって自分の悩みは重大事だが、他人の悩みというのは「なんでそんなことで悩んでいるの?」と不思議に思えることがないだろうか。