朝ヨーグルトだけでは効果激減!?
乳酸菌にまつわる誤解
菌といえば、乳酸菌やビフィズス菌、納豆菌、麹菌は馴染みがあると思うが、菌によってその働きはさまざまだ。まずはそれぞれの菌の働きについてみていこう。
菌が含まれる食品といわれて真っ先に思い浮かび、取り入れている人が多いのは、「ヨーグルト」ではないだろうか。菌の種類によって働きが違うと前述したが、ヨーグルトといえば!の乳酸菌は、この時期気になる花粉症対策にも効果があるといわれている。
乳酸菌とは、オリゴ糖などの糖を発酵させて乳酸をつくる微生物の総称。ブルガリアヨーグルトで馴染のあるブルガリア菌、漬物や乳酸飲料などに含まれている植物性の乳酸菌、ラブレ菌など、種類は200以上あるとされている。ビフィズス菌もその乳酸菌の一種であるが、同じ乳酸菌の中でさえ、機能性が異なる。
テレビのCMでも、「14日間チャレンジ!」というフレーズをよく耳にするが、そもそも、乳酸菌を摂ったらすぐに変わるわけではない。1日、2日で意味がない、と思うのではなく、まずは2週間チャレンジをして、それでも改善の兆しすら見えない場合には、その菌との相性が良くないのかもしれない。菌活でヨーグルトを摂っているのになかなか効果が出ないな…と思っている人は、各社、いろんな商品が出ているので、違う種類の菌を試してみよう。
乳酸菌にはタンパク質や脂肪の分解を助けてくれる働きがあるので、同じ乳製品の牛乳よりも消化吸収には良い。「牛乳だとちょっとお腹を壊してしまうんだよね…」という乳糖不耐症の方も、摂りやすいかもしれない。ただ、毎日のこととなると、やはりプレーンタイプのものがベスト。オリゴ糖と組み合わせると相乗効果があるので、甘い味が好きであれば、オリゴ糖甘味料を用いると良いだろう。
そして、ヨーグルトを摂るタイミングにも注意!実は、生きた菌を腸に届けるのは結構難しい。なぜなら、乳酸菌は胃酸に強くないから。体に良いと思って、朝ヨーグルトだけ、空腹のときのごまかしにヨーグルトを、というよりも、胃酸が薄まっている食後のタイミングで摂った方が効率的といえる。
また、発酵食品だから時間が経つほどに良いのではないか…と一瞬思うが、含まれる菌によっては、時間の経過と共に菌の数が減るともいわれる。製造年月日が若いものを、できるだけ新鮮なうちにいただくのがより良いのかもしれない。