「ジープ」や「クライスラー」、「ダッジ」、「ラム」などのブランドを傘下に持つ欧州自動車大手ステランティスは、米自動車産業の中心地デトロイトに軸足を置き、トランプ政権の関税政策の恩恵を受ける企業とみられることを望んでいる。だが投資家は、同社が他に10ブランドを保有し、特に米国で車が売れていない状況を知っているため、この見方を信じていない。同社は販売する車両の58%を米国で組み立てており、その部品の80%が米国製、または米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に準拠したカナダ製かメキシコ製だ。そのため同社は、トランプ政権が新たに定めた部品関税を払わないための1年目の条件である国内調達比率85%にあと少しで届くところだ。