またたとえスムーズに設定を変更できたとしても、カーナビの地図情報が古いことから生まれる「新設されたスマートICを利用できない」という問題については対応できません。そうしたデメリットも考えると、やはりカーナビアプリの利用に軍配が上がります。

 ただこうしたカーナビアプリも、旅先で初めて使うとなると、まごつくこともあるでしょう。そこで自宅にクルマがある人は実際にクルマに装着して試す、クルマがない人も目的地の設定など主なメニューについて試してみるなど、主な操作について予習しておけば安心です。

旅行者にもETCカードの所持をおすすめ

 なお、自宅にクルマがなく、クルマを使うのは旅先でのレンタカーだけという人でも、ETCカードを持っておくことは強くおすすめしたいと思います。

 現在、大手のレンタカー会社やカーシェアリング会社が提供するクルマには、ほぼ100%、ETC車載器が装着されています(参考記事)。手持ちのETCカードをレンタカーのETC車載器に挿入すれば、ICのETCゲートをノンストップで通行できるようになるほか、ETC専用出入口やスマートICでも問題なく利用できます。

 さらに大きなメリットは、通行料金の節約です。ETC走行によって適用される割引のうち、「ETC休日割引」「ETC深夜割引」については、ETCカード事前の申請などの手続きは不要で、高速道路をETC走行するだけで、自動的に適用されます(ETC深夜割引については、今年夏を予定する制度の変更で、事前にETCマイレージサービスへの登録が必要)。レンタカーを借りての旅行先が、ETC休日割引が適用となる「地方部の高速道路」であれば、現金もしくはクレジットカードで支払う場合に比べ、通行料金が3割も安くなるのです。

 多くのクレジットカードでは、ETCカードの追加発行が可能で、ETCカードについては年会費無料としているところも少なくありません。まだお持ちでない方は、申し込みを検討してみてはいかがでしょうか。