同じ月齢の子は、もう歩くのに。歯が生えたのに。卒乳したのに。ひらがなを覚えたのに。自転車に乗れるようになったのに。うちの子はまだだ。他の子と比べて自分の子は遅れているのではないか、ちゃんと成長していくのだろうかと悩んでいます。

 祖父母の役割は、そうした心配を言い立てて母親を不安にすることではありません。どうしてうちの子は遅いのだろうとくよくよしている母親に「大丈夫、大丈夫」と安心させてあげることです。

祖父母が意識するべき
「気」と「お金」の遣い方

 本当に問題が深刻で対処を必要とするならば一緒に心配し対策をとらねばなりませんが、多くの場合、「不安」程度です。でも小児科医や保健師さんのような専門家から、大きな病気の兆候かもしれない、これこれをしなければ、子どもの性格がゆがむ、引きこもりになる、正常な発達が阻害される可能性がある、などと脅かされると、可能性が5%10%でも不安は高まります。

 祖父母はそんな不安を笑い飛ばしましょう。「私も5歳ごろまでお乳を飲んでいたけど別に普通に育ったでしょう」、「2歳すぎまで歩かなくて親を心配させた従妹のKちゃんは今はバレーの選手よ」などと、年の功でいろんな実例があることを示してあげましょう。

 そしてお金です。祖父母は賢くお金を使わなければなりません。

 老後のためには倹約し貯蓄しなければ、と考えている祖父母が多いかもしれませんが、そこは楽観的に考えましょう。

 20年先の備えより、今の子育て支援のほうが効果的なお金の使い方です。子どもに安易におこづかいを渡すのは教育上問題ですが、親にお金を渡すのは良いと思います。

 子育てに励む親をねぎらう形で、たまには高価な食べ物やちょっとしたアクセサリーなどをプレゼントするのも、ありです。

 どうもアフタースクールの月謝など基本的な必要経費を継続的に払ってあげるより、こうしたギフトのほうが、母親を元気づけるようです。ふるさと納税でお取り寄せの名産品をあげるのもよいかもしれません。