支援のゴールは「なくなること」
経済が回り出す日を目指して

 ひろゆき氏が語る「理想の支援」とは、いつまでも寄りかかるものではない。最終的には、「サブスク、もう必要ないです」と言われることが、最大の成功だと断言する。

「被災地の事業者が再建して、販路が回復し、普通に商品が売れていく。その状態こそがゴール。支援って、長く続けばいいってもんじゃない。自立できる仕組みができたら、もうこちらが手を引いていいんです」

 支援する・されるという構図を超えて、地域の経済が自分の足で歩き出す。そのための橋渡し役が、このサブスクリプションの真の意義だという。

 加えて、このプロジェクトは決して、ひろゆき氏がひとりで走り抜けるものではない。

「本当は誰か他の人がやってくれるなら、その方がいい。だけど、誰もやらないなら、自分がやる」

 そこには合理主義者らしい潔さと、静かな情熱が同居している。

「“あれば買うけど、なければ買えない”って状況がずっと続いてた。でも、それを変えるには“誰か”が動くしかない。だから、まずは僕が動いただけです」

 能登から始まったこの支援のかたちが、これから日本の“復興のスタンダード”になるかもしれない。

あの「ひろゆき」が能登の震災復興としてサブスクビジネスを展開するワケ「里海アヒージョ」
あの「ひろゆき」が能登の震災復興としてサブスクビジネスを展開するワケ「里海アヒージョ」