しかしデビューから5年が経ち、2つのグループには大きな差がついている。2つのファンクラブに加入し、公式ファンクラブの会員番号(※)を確認すると、Snow Manは会員数が約168.3万番台なのに対し、SixTONESは約94.7万番台と1.8倍ほどの差がついている。

※ファンクラブ新規加入者の会員番号は「累計会員数」に連動しているとされる。この数字にはすでに退会した人や再加入した人も含まれるため、アクティブな会員の実数はさらに少ない可能性がある

 YouTube登録者もSnow Manは398万人、SixTONESは244万人と1.6倍ほどの差がある。TikTokのフォロワー数は、Snow Manが約171万人、SixTONESが約90万人と約1.9倍の差がついている。一体なぜこれだけの開きが生まれたのだろうか。

 もともとSixTONESはアーティスト色の強いグループだ。デビュー曲「Imitation Rain」はYOSHIKIが提供したロックバラードで、ほかにもEDM、ヒップホップなどの要素が入った楽曲もある。初期から音楽性を全面に押し出し、紅白出場もSnow Manより1年早い2020年だった。

 一方のSnow ManはクールなSixTONESと比較すると、より親しみやすさを売りにするグループに見える。彼らを象徴するのがデビューした2020年にParaviでスタートし、今や地上波ゴールデンにまで成り上がったバラエティ番組「それSnow Manにやらせて下さい」(それスノ)だろう。SMAP、TOKIO、嵐などと同じバラエティーもできるアイドルという旧ジャニーズの王道のイメージがある。

 2組とも紅白出場を果たし、東京ドームでもライブを行うなど既に日本を代表するトップアイドルグループになった。このため男性アイドルグループファンの支持はお互い、ほぼ取り切っている。

 SNSなどによって趣味が細分化された時代、「推し活」もファン界隈に留まりがちだ。より多くのファンを増やすのに重要なのが、新たな層の開拓だ。その点でアルゴリズムが働かず、幅広い層に見られるテレビはいまだに重要なツールといえる。