仕事とプライベートは根底でつながっています。どんな悩み事であっても遠慮なく相談することで、解決への糸口が見つかることも少なくありません。
そして、ここも大事なポイントになりますが、面談を受ける側の部下にも研修を実施する必要があることに気づきました。
やはり1on1面談を実施する側(上司)と受ける側(部下)の双方が、その制度の趣旨や目的、ルールなどの前提を理解していなければ、効果的な面談は成立しません。
私たちは、1on1面談を受ける側である部下に対しても、内田さんとは別の会社に研修をお願いし、その中で部下側から出てきた不満や誤解を集約し、守るべきルールとして社員に周知したのですが、そこには当然、(2)と(3)が含まれます。
もちろん、これも内田さんの研修実施前の説明の中に入れていますし、ポータルサイトにも掲載しています。
JFEエンジニアリングが徹底した
「1on1面談」を充実させるルール
(1)守秘義務宣言:プライベートに関する相談内容を平気で職場の人たちにペラペラと喋しゃべられてしまっては、本音で話せるわけがありません。
(2)査定には反映しない宣言:もし1on1面談の内容が査定に反映してしまうのであれば、部下は上司が喜びそうな答え、または上司が期待しているような模範解答的な発言に終始してしまいます。
(3)場所と時間の確保:人が出入りするようなところでは集中もできませんし、守秘義務も守られません。安心して話ができる場所と時間の確保は大前提となります。
(4)日頃の信頼関係:これも非常に重要なポイントです。当たり前ですが、信頼関係も効果的な1on1面談の大前提になります。ただ、信頼関係は、一朝一夕で築き上げられるものではありませんので、今後の課題にもなります。あらゆる層に対して継続的にコミュニケーションに関する研修を実施する必要があるでしょう。
(5)テーマの事前準備または事前共有:今の若い人たちは、タイパを重視しますので、短い時間で質の高い面談を実現するためにも重要なルールです。その場で思いついたことを話してもらうのではなく、何の話をしたいのか、何に関して相談したいのか、部下に事前に準備をしてもらうことが大切です。会社によって名称は異なりますが、記入シートを事前に共有することをすすめています。