
今年5月、レオ14世が第267代ローマ教皇の座に就いた。
湖の上を歩くイエスを
真似して溺れるペテロ
イエスにはたくさんの弟子がいました。12人の使徒たちはその代表格ですし、さらにその中でも筆頭と言えるのがペテロという人です。ペテロはイエスが十字架にかかって昇天した後、使徒のリーダー、つまり原始キリスト教のリーダーとして他の弟子たちと一緒に教会を建て上げ、現在のキリスト教の土台を作った人です。
しかしそのペテロも、特にイエスの昇天前までは残念なエピソードに事欠かない人物です。
ペテロは一言で言えば「お調子者」な人でした。あるときは、イエスが湖の上を歩く奇跡を起こせば「僕もやってみる!」と挑戦して、一瞬はうまくいったのですがすぐに溺れて、「信仰の足りない奴だな」と叱られてしまいました。
あるときは、イエスが弟子の足を洗って「リーダーはみんなに仕える者でありなさい」というお手本を示したのですが、ペテロは「そんな、イエス様に足を洗ってもらうなんてもったいなすぎる」と断り、イエスに「それじゃ手本にならないじゃないか」と言われると、今度は「じゃあ、ついでに頭も洗ってくれませんか」と図々しいことを言って怒られてしまいました。