デザイナーがコンサルに?
「ニュータイプ」生み出すアクセンチュア ソングの「育成道場」とは
――デザイナーの他、さまざまなクリエイターとのコミュニケーションにおいて、どんなことに気を付けていますか。
クライアントのビジネス成果を共通のゴールとすることですね。クリエイティブ人材は「派手な取り組みで目立ちたい」「クリエイティブな自己表現をしたい」と思う人も多いのですが、まずは「企業の課題解決」に集中してほしい。そうすることで、クリエイティブの力によって社会が変わっていく——その面白さをきっと実感できるはずです。
――そのための教育制度などはあるのでしょうか。
そのことに特化した教育制度はありませんが、環境そのものが教育の器になっているように思います。デザインチームだけでもいろんなバックグラウンドの人が混じり合っていて、日本国内のどこより多様性が高いかもしれない。ソングではデザイナーが必ずビジネス系のコンサルタントとワンチームで動くので、異文化融合といえるような、いわゆるデザインファームからは出てこないアウトプットが出てくるんですよ。先ほど紹介した「SOLAMENT」もそうです。
――異なる文化やスキルが融合する場で、自然と教育されていくイメージですね。
本当にそう。「育成道場」って感じなんですよ。クライアントの業種も多彩で、コラボレーションがとても多く生まれます。この環境で、コンサルタントとデザイナーが日常的にチームを組んでいると、互いに戦略要素とクリエイティブ要素を注入し合って、それぞれが「ニュータイプ」に進化するんですよ(笑)。そういった人材がソングを卒業して、ニュータイプコンサルタント、ニュータイプデザイナーとしていろんな場所で活躍するようになったら、世の中は変わると思います。
みんな「企業を変えよう」「日本を変えよう」って本気で思っているし、これがそのための正しい道筋だ、という手応えもあります。それが人材育成につながって、彼らを通じて変革が広がっていくのが本当に楽しみです。
