「なんでこんなに必死に…」
ふと湧いた疑問
“割り勘”が嫌いなんですよ。おいしいものを食べた後に、ちびちびお金を処理することが雰囲気を壊してしまう。だから私は絶対に割り勘にしません。ごちそうされる時もあるのだけれど、大抵は皆が知らない間に私がお店の人にクレジットカードを渡して全員分の支払いを済ませます。
----------
だがある時、LiLiCoさんの胸に「なんでこんなに必死にごちそうしているのかな」という疑問がふとわきあがったという。
バラエティー番組に出演し始めてから、ラジオ、ミュージカルなど仕事はぐんぐん広がり、各業界からのイベントなどにも引っ張りだこ。「1日に4現場は行く」という中、楽しい現場もあれば、嫌な思いをすることもある。暑い中、屋外で撮影といわれれば何度でも自ら髪を巻き直して、プロとして爽やかな笑顔を咲かせる。
そうして稼いだお金を使い、忙しい合間をぬって、みんなにごちそうすることにむなしさを覚えたのかもしれない。
----------
“連絡をしてくれる人”はかわいいんです。
後輩や、若い俳優の卵、がんばっている子たちには「おなかがすいたら連絡してね」と常々声をかけているから、「LiLiCoさん、お元気ですか。おなかがすきました」なんて連絡がきた時にはもう……スケジュールをかきわけて会いに行きます(笑)。でも「お元気ですか」という連絡もないくらいの縁のない人だったら、つながりがなくてもいいのかなって。
最近会いたいと思うのは
“知恵のある人”
最近、私にとって“知恵のある人”に会いたいと思うんです。
今年の元日には、映画字幕翻訳者の戸田奈津子さんが自宅に来てくれたんですよ。私は映画コメンテーターをしていますし、大先輩の戸田さんの話は本当に面白くて勉強になる。ある時、おそるおそる「奈津子さんを家に誘ったら来てくれるんでしょうか」とたずねると、「anytime,anywhere(いつでも、どこでも)」って。
それでも、大切な元日に呼んでもいいんだろうかと考えながらお誘いすると、本当に来てくれたんです。一緒におせち料理を食べて楽しく過ごしました。翌日、奈津子さんから「生まれて初めてこんなに楽しいお正月を過ごした」というメッセージもいただいて感動しました。