
商談や雑談、恋愛などの場面で、どうにかして相手の本音を聞き出したいと苦心した経験はないだろうか。「無口な人」「話が止まらない人」など、相手のパターンに合わせてうまく会話の流れをコントロールする技術を、国内外のVIPたち2000名以上にインタビューを重ねてきたジャーナリストが解説する。※本稿は、斉藤真紀子『たった1分で相手が虜になる世界標準の聞き方・話し方』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。
「手強い相手」から本音を
引き出す2つのポイント
取引先の責任者、苦手な上司、意中の相手……目の前の「手強い相手」から、本音を引き出したい。さてどうするか。
特別なスキルや質問力がいるのでは、と思う人がいるかもしれないが、心配することはない。
意識するのはふたつ。
・相手をよくみる
・ギアチェンジで話しやすい空気をつくる
何のことかと思うかもしれないが、数多の「アンチ・マスコミ(メディア嫌い)」を露わにする著名人からも体当たりで本音を引き出してきた、私の話を聞いてほしい。
本当の気持ちを知りたいと思っても、こちらが相手の心をこじ開ければいいわけではない。もっと話したくなって、つい打ち明けてしまった、というときにホンネを聞くことができる。
それゆえに、相手が身を乗り出して話をする空気感をいかにつくるかが肝心だ。
最初は口が重くても、だんだんと相手の目が輝いてくる。話がリズミカルになる。口をついてエピソードが出てくる。そうなると、こちらが聞きたいことを、相手から話してくれるようになる。うそみたいだが、本当の話だ。