初対面で「会社名」「世代トーク」をしてはいけないワケ【2000人のセレブ・VIPを喋らせた会話テク】写真はイメージです Photo:PIXTA

初対面で会話の糸口を探すとき、どんな話題を出すだろうか。日本人はつい、会社名や世代、出身地などの共通点を話題にしがちだが、それでは相手との距離を縮められない。では、限られた時間で相手の懐に入るためには、何を話せばいいのか。国内外のVIPや経営者にインタビューを重ねたジャーナリストが、一瞬で相手との距離を縮める話し方を伝授する。※本稿は、斉藤真紀子『たった1分で相手が虜になる世界標準の聞き方・話し方』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。

名刺交換で「会社名」を
話題にしても意味がない!?

 仕事で会ったアメリカ人が、椅子に座ったまま、テーブルの向こう側から手裏剣のように、ピューンと自分の名刺を飛ばしてきたので、驚いたことがある。

 一度や二度ではない。名刺を差し出したら、「電子データがあるのでビジネスカード(名刺)は作っていない」と言われたことも。

 デジタル社会になったとはいえ、日本で丁重に名刺を交換する習慣はまだまだある。

 互いを知るきっかけになる名刺交換だが、真っ先に会社名から話を広げようとする人が実に多い。これは「話が弾む」ようで、お互いの距離が近づかないNG例だ

 自己紹介で心がけるべきはまず、「あなたに関心を持っています」と表すことだ。

「○○会社にお勤めですね。ここに私の知り合いがいまして」と始めるのは、盛り上がりやすいし、相手の心に入り込むための突破口にもみえる。だからといって、友人のうわさ話をしたところで、互いが近づいたことにはまったくならない。

 相手に一歩近づくなら、名刺をもう一度よくみてみよう。