また、3番目から5番目に載っている「オアシス(Oasis Management Company Ltd.)も有名なアクティビストです。
特定の銘柄の大量保有報告書の提出状況を見たければ、図表1の「提出者/発行者/ファンド/証券コード」の空欄に社名や証券コードを入力すれば調べられます。
なお、規則があるわけではありませんが、多くのアクティビストは大量保有報告書・変更報告書を15時30分以降に提出することが多いです。おそらく、株式市場の時間外に提出することで、相場に影響を与えないようにしているのではないかと考えられます。
大量保有を確認した直後に
西松建設を買えば儲けられた
では実際にコバンザメ投資をしたら、どのような動きになるのでしょうか。2つのケースを通してみていきましょう。
まず、アクティビストの登場直後に株式を取得していたら大儲けしたであろうケースを見ていきます。シティインデックスイレブンス(シティインデックス)のターゲットになった西松建設の事例です。
シティインデックスが西松建設の大量保有報告書を提出したのは、2020年4月24日です。それに気づいて、翌営業日の4月27日の終値2036円で西松建設株を100株買ったとします。
シティインデックスはどんどん買い増し、その保有割合が25%となったことが2021年9月17日に提出された変更報告書でわかりました。シティインデックスに25%も持たれてしまうと、株主提案をして、役員を送り込まれる可能性もありますから、経営に与える影響は大きいと言えます。
そして、西松建設は2021年9月21日に「自己株式の取得及び自己株式の公開買付けに関するお知らせ」で、1500万株の自己株式を1株当たり3626円で公開買付けの方法で取得することと、その公開買付けにシティインデックスが応募することを公表しました。
公開買付けとは、「不特定多数の者に対して、株式の買付価格や期間、株式数などを公告し、証券取引所外で株式を買付ける方法」のことで、よくTOBとも言われます。
つまり、いわゆる「自社株買い」を公開買付けの手法で行うと発表したのです。