現実的にはもっと表面的なイメージの方が広く伝わります。広告や店舗、商品から直接的に得られるイメージです。こちらもとても大事ですし、ここでネガティブなイメージがつかないようにすることも必要です。
そしてもっと大事なのがそのような表面的なイメージが本質とずれていないようにすることです。
ジョブズが重視していた
組織と社員の在り方
ではブランドの本質を伝えるためにはどうすればよいのでしょうか。その答えのひとつは「伝える順序を守る」ということです。
創業者の世界観は創業者個人から始まります。それを最初に伝えるべきなのはともに仕事をする社員です。いくら強い意志と大きな望みを持っていてもそれを1人では実現できません。必ずともに力を合わせる人々、組織が必要になります。まずはその人たちが世界観に共感し同じように情熱を持ってその世界観を実現させようとすることが必須なのです。
アップル創業者のスティーブ・ジョブズは自分の組織についてこう言っています。(1*)
「うちの会社には一風変わったタイプの人が集まってくる。難しい事に挑戦したい、宇宙に少しでも爪痕を残したいと心から思っている人たちだ」
「アップルのみんなを結び付けていたのは、ここなら世界を変えるようなものが作れるってことだった」
ここからアップルの社員がみなスティーブ・ジョブズの世界観を共有していたことがよくわかります。あるいは世界観を共有できる人たちだけを集めていたということもあるでしょう。
このような組織でなければ消費者に広くその世界観を伝えるような製品を生み出すことは難しかったでしょう。
社員間で世界観を共有できたら、次に伝えるべき相手は顧客です。世界観を共有する社員の中には、最前線で販売に携わり直接消費者と接触するスタッフも含まれます。というより、その人たちこそ世界観を次の相手に直接伝えるという最も重要な役割を果たすのです。
創業者から直接顧客に伝えることには限界があります。今ならネットを使えるのでそこで最大限に発信することは必ず行うべきです。それでも販売現場で毎日新たな人々に直接伝えられるというスケールメリットは計りしれません。