「こりゃアカン」と判断し、再び検索して別の業者に電話……をかけたつもりが、なんとまた同じ法人。実務能力は低いのに、SEO対策だけはしっかりしているということでしょうか。
次に電話に出たのは若い所員でした。
再び「大急ぎで!」とお願いすると、今度は必要事項が記されたメールが5分後に飛んできた。うん。感心感心。彼なら大丈夫でしょう。住所氏名電話番号及び車両情報詳細を記して返信する。すると1時間後に、「明日には手続きできるでしょう」と書かれたメールが飛んできた。
ありがとうございます。何卒よろしくお願いします、とその若い衆に礼のメールを入れる。文末には「山口 拝」と一筆。もちろん「拝」は、日本語として結びの敬語の「拝」であります。
私の名前はフェルディナント・「ヤマグチ ハイ」じゃないぞ
やれやれ、これで一安心。
ところがこの若い衆、なんと「山口拝」という名前で申請書を作成し、警察に提出してしまったのです。案の定「土地所有者と申請者が違う」と突き返され、「お名前が二つ書いてあったので、一番下の『山口拝』という方で申請しました。本当の名前はどちらですか?」と翌々日にシレッと電話してきたのです。
愕然としました。開いた口がふさがりません。「拝」の意味が理解できないのか。いやそれ以前に、なぜ名前が二つあると思ったら、確認の電話を入れないのか。ガキの使いでももうちょいマシです。
当初「翌日には手続完了」と豪語していた車庫証明は大幅に遅延し、登録スケジュールは総崩れ。販売店からは「車高証明はまだですか?」と催促される始末。
さらに、さらにですよ奥さん。週が明けた火曜日の午後3時過ぎ、例の若い衆から「車庫証明は取れたが、お金が振り込まれていないのでそちらに送れない」と電話がありました。請求書のメールが届いたのは前日の月曜15時03分。私はその直後にインターネットバンキングで振込みを済ませています。
「いつ確認したのですか?」と聞くと、「昨日の午後です」と。「今日は確認していないのですか?」と聞くと「今日はまだしていません。」とまさかの回答。
今日の朝イチで確認すれば、午前中には送付できたはず。確認もせずに「振り込まれていない」と断言して電話をかけてくるこの神経。お陰様をもちまして、更に車庫証明の送付が遅れることに……。お盆休みには宮崎に乗ってこようという段取りもガタガタになってしまいました。
かように低レベルな業者が「行政書士法人」の看板を掲げて堂々と商売をしているとは……呆れるのを通り越し、うっすら恐怖を覚えました。SEO対策は万全でも、実務は問題ありすぎ。ファーストコンタクトで見抜けたかった私が悪いのでしょうか。消費者のリテラシーが問われる昨今であります。
……ということで本編へと参りましょう。平将明デジタル大臣に、日本のサイバーセキュリティについて直撃するインタビュー、第2弾であります。