発芽には適当な温度が必要になるし、成長期にはその段階に応じた気温と水分と日照が欠かせない。発芽して、苗になり、それが成長するためには、少しずつ気温が上がり、適度な雨が降り……という、日本らしい季節の推移が必要だ。

 しかし、温暖化によって極端な豪雨や急な高温にさらされると、野菜もなかなか育たない。自分で栽培してみて、よくわかった。農家の方の苦労はいかほどかと、しみじみ頭が下がる。

 ス―パーに並ぶ夏野菜が高いのは納得だ。しかし、そうなると食費はどうすればいいのか。冷凍野菜でカバーするのが手っ取り早いが、外国産も多い。気になる人は、直売所で規格外野菜を購入し、自分で下処理・冷凍したり、干し野菜や自家製漬物にするのも一案だろう。

暑すぎて外出したくない!
そして、光熱費の請求が怖い夏

2 外出を控えて家にいればいるほど光熱費がかかる

 2025年の夏は、気温40℃以上を記録する地域が頻発している。8月5日には群馬県伊勢崎で41.8℃を記録し、国内最高気温を更新した。災害級の暑さに対抗するために、冷房がフル稼働することになる。電気代を節約するには、家のエアコンを切って外出するのが最も効果的だ。

 しかし、あまりの酷暑、できれば外に出たくない。その結果エアコン使用時間が増え、二重に電気代を押し上げることになってしまう。

 猛暑がどの程度電気代を押し上げているのか。総務省統計局の家計調査より、今から10年前の2015年と2024年の数字を比較してみた。夏にあたる7~9月の平均金額はこうなっている。

 どの世帯でも金額がアップしているのがわかるだろう。ちなみに、2024年は政府の電気・ガス代支援があったので、これは値引き後の数字だ。実際にはこれよりかかっていたことになる。温暖化がますます進み、一方で政府の支援が終了したらと考えると恐ろしい。

 せめて、省エネタイプのエアコンに買い替えるとか、太陽光パネルの設置を検討するとか、実現可能な対策を考えたほうがよさそうだ。