ミーティングは、3つの問い(1)「ミーティングに明確な目的があるか?」、(2)「目的達成のために、出席者が直接やり取りする必要があるか?」、(3)「目的達成のために、それ以上の効率的なコミュニケーション手段がないと言えるか?」のすべてが「イエス」であれば開催すべきと判断できます。

 この3つの問いについて、チーム全員で議論します。こうしてミーティングの開催にチームの合意を得ることによって、ミーティングの必要性を浸透させることができます。

 チームとすべての定期的なミーティングを見直しましょう。それぞれのミーティングの「廃止」「時間短縮」「頻度削減」の可否を確かめてから、ミーティングごとに、最初から最後まで出席する人、一部の議題にだけ出席する人、後で議事録を送付して情報共有をする人を決めていきます。

 この見直し作業にチームメンバーの協力を得るのが難しい場合は、匿名アンケートに答えてもらうのも有効です。

 この結果を反映させれば、チームのミーティングの負担は大幅に軽減できるはずです。

 ただし、ミーティングを削減する時は注意してください。ミーティングの負担を考慮して減らしたとしても、そのミーティングが人間関係の構築やメンバーの巻き込みに大きな役割を果たしていた場合、想定していなかった結果や反発を招く可能性があるからです。

 このことを踏まえ、私はミーティングをより効果的で短く、無駄のないものにすることを提案しています。

会議時間を短く設定すると
無駄がごっそり削れる

 ミーティングの時間設定は、仕事は完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張するという「パーキンソンの法則(Parkinson's Law)」を考慮してください(注1)。

 この法則によれば、ミーティングは1時間を予定すれば、不思議なことに本当に1時間かかります。1時間ではなく45分、30分ではなく20分など、従来の枠にとらわれない時間で設定してみてください。

 それが建設的なプレッシャーとなり、短時間でも予定していた通りの成果をあげられる可能性は高くなります。ある程度のプレッシャーの下で活動するグループは、集中力が高まり、よりパフォーマンスを発揮できるという研究結果があります(注2)。

 つまり、ミーティングの時間短縮は、時間の節約だけでなく、良い結果と効率性の向上につながります。

 ミーティングの時間短縮は誰もが望んでいます。時間短縮に挑戦して、その成果をチームで振り返ってみてください。

(注1)Parkinson,C.N.,&Osborn,R.C.(1957).Parkinson’s law, and other studies in administration(Vol. 24).Boston:Houghton Mifflin. Also see http://www.economist.com/node/14116121

(注2)Karau,S.J.,&Kelly,J.R.(1992).The effects of time scarcity and time abundance on group performance quality and interaction process. Journal of Experimental Social Psychology, 28(6),542-571.