「本当にやる意味あるの?」忙しくても部下との1on1は絶対にやるべき理由写真はイメージです Photo:PIXTA

普段から情報は共有しているし、ただでさえ業務が立て込んでいる。そのような中で、部下と1対1で向き合う「1on1」をやる意味があるのか――。そう考えるマネジャーは多いだろう。そんなときは、1on1の本当の目的について考えてほしい。会議改善の世界的な専門家が、部下と組織を育てる効果的なミーティングのやり方を解説する。※本稿は、スティーヴン・G・ロゲルバーグ著、本多明生訳『世界標準の1on1 科学的に正しい「対話の技術」のすべて』の一部を抜粋・編集したものです。

部下との1on1は
本当に必要なのか?

「1on1に意味があるのですか?」という質問への答えは「イエス」です。それでは次の文章になるとどうでしょう?イエスかノーかで答えてみてください。

■チームミーティングを定期的に行っていても、1on1は必要である。
■リーダーとチームメンバーの交流の時間が豊富にあるとしても1on1は必要である。
■リーダーが「いつでも話しかけてよい」というオープンな姿勢でいても1on1は必要である。
■リーダーが常にメールに素早く返信していても1on1は必要である。
■チームのエンゲージメント調査の数値が良くても1on1は必要である。
■リーダーとチームメンバーが長く一緒に仕事をしていたとしても1on1は必要である。
■チームメンバーが希望していないとしても1on1は必要である。

 これらの文章でも、すべて答えは「イエス」です。1on1にはチームミーティングや普段の会話を超えた特別な力があります。大げさだと思われるかもしれませんが、決してそんなことはないのです。