
アジェンダを質問形式にできない場合は、それはミーティングを開く必要がないということを意味しています。
ミーティングの参加人数が増えて、規模が大きくなると、出席者の発言時間が減るだけでなく、社会的手抜き(social loafing)と呼ばれる現象が発生します。
これは、大人数になると匿名性が高まり、人に紛れて目立たなくなるため、他の人々とのやり取りに深く関与しなくなることを指します(注3)。
したがって、社会的手抜きが起きないように、ミーティングの参加人数に気を配りましょう。ミーティングは大規模になるとミーティングの質が低下するので、出席者は厳選してください(注4)。
全員が出席して、コミットしてもらいたいと思うかもしれませんが、それは誤った考えです。
会議に呼ばれない不安を
どう解消するか
その反面、私たちの研究によれば、従業員は、ミーティングについての不満が大きい一方で、ミーティングに呼ばれないと不安になることも分かっています。呼ばれなかった人が疎外感を抱かないように、前もってその人と対話する、あるいはメールで説明するなどの対応も行ってください。
具体的には、次の3点を心掛けてください。
1 ミーティングに呼ばれないことが個人的な理由ではないことを説明する。
2 ミーティングの議題について、前もって意見を求めて、尊重されていると感じられるように配慮する。
3 重要な結論や実行項目の記録をとることを約束し、ミーティングの後に共有する。
ミーティングの規模を縮小するために、ミーティングの一部だけに出席してもらう方法も検討してください。アジェンダを活用して出席者の入退室時間を調整し、関係する議題にだけ出席してもらうようにするのです。
こうすれば、ミーティングを肥大化させることなく、多くの人が出席可能な効果的なミーティングを実施することができます。
(注3)Simms, A.,&Nichols,T.(2014).Social loafing:A review of the literature.Journal of Management,15(1),58-67.
(注4)Aube, C., Rousseau,V.,&Tremblay,S.(2011).Team size and quality of group experience:The more the merrier? Group Dynamics: Theory, Research,andPractice,15(4),357.