年齢に捉われないために
必要な「考え方の習慣」

 人間、常によい状態をキープするのは難しいことです。若いときは、たとえショックな出来事があっても、仕事がどんなにつらくても、体力もあって友達もいて楽しいこともたくさんあるので、意外に簡単に乗り切れてしまいます。

 でも60歳を過ぎると、病気や死が近づいてくる分、不安や孤独を感じることが増えます。にも関わらず、ショックなできごとを払拭できるだけの体力もパワーもなくなってきます。だからこそ、何が起きても、それにとらわれるのをやめられる「考え方の習慣」が必要になってきます

 なぜこんなことを書くかというと、日本には皆が宗教を持つという文化がないからです。西洋ならば、「すべては神が決められたこと、神の御心のままに」と考えることで、すべてを受け容れ、楽な気持ちになれるのでしょうけれど、我々はそう単純にはいきません。

 ですから、「新しい自分の世界を今日からつくるんだ」という気持ちで、自ら箱をつくって、新しい箱に入っていくイメージを持つことです。古い箱にはもう戻れない。そう考えれば、前を向いて、いつでも新たなスタートを切れるのではないでしょうか。

60歳過ぎたら
飲み会より合コン

 定年後は飲み会に忙しい、という話をよく聞きます。気の置けない飲み仲間がいるのは幸せなことです。でもあまりにいくつもの会に顔を出して頻繁に誘いを受けていると、それだけで日常生活がいっぱいになって余裕がなくなってきます。酒量が増えることも健康を害する原因になりますし、いつも同じメンバー、いつも同じ会話では、わくわくすることも感動することも減ってきます

 同じ飲みに行くなら、合コンがおすすめです。

「え?60歳過ぎて合コン!?」と思われるかもしれませんが、自律神経を軸に紐解くと、いろいろと面白いことがあります。恋愛はその典型です。恋愛感情ほどわくわくするものはありません。昔から「英雄色を好む」といいますが、まさにそれです。