下のグラフは、2020年1月を基準に日経平均と3指数を比較したものだ。これがなかなかスゴイ結果になっている。

 2020年以降、日経累進高配当株指数とS&P/JPX配当貴族指数はそれぞれ142%、133%上昇と、日経平均の97%を大幅超過。配当株というと底堅さに目が行きがちだが、この2本は日経平均をはるかに凌ぐ上昇率だ。他方、日経連続増配株指数は日経平均を下回る結果になった。

 これについて、深野さんは「日経累進高配当株指数とS&P/JPX配当貴族指数は、銘柄選択の際に配当利回りの高さも基準にしています。2023年の東証の『PBR1倍割れ是正』要請以降、高配当株が買われやすい相場だったのでこの好成績になったのでしょう。一方の日経連続増配指数は、銘柄選択の基準に“利回り”は含まれず、連続増配の期間と時価総額のみ。底堅さはありますが、配当利回りを加味したものに比べ、上昇率が劣ったとみることができます」と分析する。

 ただし、日経連続増配株指数は、コロナ禍では日経平均と他の2指数を上回っており、市場全体が暴落する局面では強さを見せた。

NISAで買える増配、累進配当株のインデックス投信
プロが買うならこの1本!

 この3本のうち、NISAで買うならどれがいいだろうか? 深野さんにおススメを聞いてみた。

「私のおススメは『アムンディ』ですね。東証の改革はまだ始まったばかり。企業が株主還元のために配当政策を強化する流れは当分変わらず、今の流れはしばらく続くことが予想されます。指数の上昇率が最も高いアムンディが最有力。また信託報酬が最も安いのもポイントです。長期投資が前提のNISAでは低コストが大きなメリットになります」

 また、NISAで「オルカン」に代表される全世界株型のインデックス投信や、S&P500連動型のインデックス投信で「投資先が米国株に偏ってしまっている」という人が、日本株を組入れたいときにもおススメだという。

「一般的に、株価の下落局面になると、配当利回りが高まり買いが入りやすいというのが配当株の特徴。つまり配当株に注視したインデックス投信は、下値抵抗力があると言えます。NISAで長期投資するなら、下がりにくい特徴を持つ商品を入れておくのは重要。『オルカン』や『S&P500』など、米国株が主体の値動きの激しいものしか持っていないなら、組合わせて持つべき有力候補になります」(深野さん)

 なお、「連続増配」や「累進配当」という名が付くと、定期的に分配金が支払われるイメージを持つかもしれないが、必ずしもそうではない。実際、今回紹介した投信は、過去に分配金を出しておらず(アムンディは、初回の決算日が2025年11月20日)、得られた配当は自動的に再投資されている。投資家へのリターンは、分配金としてではなく、基準価額の上昇という形で還元されていることはあらかじめ認識しておこう。

※「iFreeNEXT日経連続増配株指数(年4回決算型)」は分配金が出る。

本記事は2025年8月29日時点で知りうる情報を元に作成しております。本記事、本記事に登場する情報元を利用してのいかなる損害等について出版社、取材・制作協力者は一切の責任を負いません。投資は自己責任において行ってください。