血糖値の上昇が抑えられる
オリーブオイル一択
私は、動物性の油脂なら、グラスフェッド(放牧し牧草を食べさせる飼育法)の牛のミルクからつくられたバターを推奨しています。
また、植物油は、オリーブオイルのみをおすすめしています。なかでも、より高品質のエキストラバージンオリーブオイルが良いでしょう。
オリーブオイルの健康効果はさまざまな研究で証明されています。高品質のエキストラバージンオリーブオイルを、朝食のサラダにかけたりパンにつけたりして、大さじ1杯くらい摂る習慣を持てば、血糖値の上昇が抑えられるでしょう。
ただし、どんなに良い油でも、時間がたつと酸化します。酸化した油は極めて毒性が高いので、なるべく早く使い切れるようなサイズのものを選びましょう。
また、エゴマ油、ココナッツオイルなど、今はいろいろ「健康に良い」とうたわれる油が出ていますが、その実態について完全に検証されてはいません。しばらくは、安全性と健康効果が確実にわかっているオリーブオイルを中心に使っていきましょう。
タンパク質不足を
気にしなくていい理由
三大栄養素の中で、一番「不足を気にする必要がない」のがタンパク質です。
筋肉も、内臓も、毛髪も、皮膚も……私たちの体はほとんどがタンパク質でできています。食べ物からとったタンパク質はアミノ酸に分解され、そのアミノ酸からまたタンパク質がつくられて体の一部になるというサイクルによって、体は維持されています。
こうしたことから、「今以上に多くのタンパク質を摂らないと」と考えられがちですが、そうではありません。
国が推奨する1日のタンパク質摂取量は年齢によって違うものの、18~64歳の男性で65グラム、女性だと50グラムで、多くの日本人はその量を食事から摂れています。
もし摂れなかったとしても、心配することはありません。というのも、人間の体はとてもよくできていて、本当に必要なものはやたらに不足しないようになっているからです。