
アニメ『ダンダダン』にYOSHIKIがお気持ちを表明した件。一応の円満解決は見たものの、まだ何やらくすぶっている様子である。もっとありていに言うと、ネットメディア主導でYOSHIKIが引き続き一方的に叩かれているように見える一方で、「それほど叩かれることをしたの?」と首を傾げている人も出てきている。SNSの印象だとYOSHIKI否定派:擁護派が6:4のようにも見えるのだが、なぜ依然としてYOSHIKIが叩かれているのか。これにはいくつかの理由があった。(フリーライター 武藤弘樹)
『ダンダダン』のオマージュが
“認められている”理由
あらましから振り返ってみたい。
まず、今回問題になったのはアニメ『ダンダダン』だが、原作はジャンプ+で連載中の人気漫画で、元から「オマージュ」をものすごくたくさんする作品であった。そのオマージュの程度にも差があって、「あれのオマージュだ」と明確にわかるもの、「なんとなくのそれっぽさ」が漂うもの、オマージュとも言えないが作者が強く影響を受けたであろう作品内に落とし込まれている要素などが混じりあっている。
オマージュとパクリは紙一重で、パクリとなると途端に許されなくなるものだが(因果関係はしばしば逆になり、受け手が許せないものを「パクリ」と呼んだりする)、『ダンダダン』のオマージュがオマージュとして認められてきたのは、
・作品そのものはオリジナリティに溢れている
・オマージュ元へのリスペクトや愛が伝わってくる
などが理由に挙げられる。ただまあ、オマージュをたくさんするということは、どこかから何か言われるリスクは継続的に積み上げられていたということである。