
大変な話題となっているSwitch2は、初代機よりも100グラムほど重たくなっている。使い込む人にとって重さの負担は思いのほか大きいもので、筆者は今からある「現代病」を持つ人が増えるのではないかと危惧している。(フリーライター 武藤弘樹)
わが家にあっても人のもの
神々しき「Switch2」
6月上旬にNintendo Switch2(以下「スイッチ2」)が発売された。大人気ゆえの極度の品薄感で、列島は当選落選の阿鼻叫喚となり、関連トピックが日夜ネットニュースを賑わせている。
初代の方のニンテンドースイッチは私も計数千時間とヘビーにプレイしているからスイッチ2の方も生きるに当たって必須アイテムになることは間違いなく、いずれは必ず手に入れるつもりではある。
しかし丁度引越しやら新生活の準備やら入り用で金欠気味であり、さらにいまだかつてないほど高まっている物欲に苛まれていて、そこに追加してスイッチ2の約5万円は支払いに罪を感じるお値段だから、ちょうど品薄で購入希望者に行き渡るのはこれからだろうし、今は時期尚早だからとりあえず我慢しようと抽選販売にも申し込まず、スイッチ2関連のお祭り騒ぎを横目で見ながら「他人事……」と自分に言い聞かせていた。
そうしたら妻がちゃっかり抽選で1台当てたのだった。
今筆者の初代スイッチは長年の使用で熱を持ったためにバッテリーが甚だしく膨張していて、本体を差し込んだドック全体はさながら具がパンパンに詰められたサンドイッチのようである。機材に詳しい知人によるとちょっとした衝撃で発火のおそれがあるため「台パン(カッとなって台をパンチすること)厳禁」と釘を刺されている。
といった状態なので、「スイッチは消耗品」という感覚がある。スイッチ2が初代に比べてどれほど耐久性があるのかわからないが、使い込むと顕著にダメージを負うので、妻が当てたスイッチ2をむやみに痛ませるのもしのびなく、わが家にはスイッチ2がありながらも私が本格的に遊ぶのはためらわれて、たまにマリオカートをやらせてもらって喜んでいる。