頑張っているのに「伝え方」が悪く、やることなすことうまくいかない――そんな悩める人におすすめなのが、コピーライティングの第一人者・神田昌典氏25年の集大成で、「この本は100万円以上の価値がある!」とベストセラー『「悩まない人」の考え方』の著者・木下勝寿氏が絶賛する『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』だ。
今回は、たった一語で天国と地獄の差が出る『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の著者でもある衣田順一氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
「きっちり説明したつもりなのに、なぜか伝わらなかった」
そんな経験をしたことがある人は少なくないだろう。
ある若手社員が、新規事業のアイデアを上司に提案した。
スライドには市場調査のデータ、競合の分析、収益シミュレーションがびっしり。彼は自信満々に一通り説明を終えたが、上司の反応は冷たかった。
「で、結局、うちにとってどういう意味があるの?」
若手社員は愕然とした。
これだけ丁寧に説明したのに、なぜ伝わらないのか?
頑張っているのに、なぜ刺さらない?
多くの人がやっている「説明」は、情報をそのまま相手に渡す行為に近い。
事実やデータを順序立てて並べれば、十分伝わると信じている。
しかし、相手にとってはどうだろう。
忙しい上司や顧客は、膨大な情報を聞いている暇はない。
しかも、聞き手は必ずしも「前提条件」を共有していない。
話し手が当然と思っている前提知識が抜け落ちていると、相手には断片的な情報の束にしか見えなくなる。
「だから何なのか?」が一瞬で理解できなければ、心に響かない。
ここを踏まえた説明でないと、単なる情報の羅列の説明に感じ、人は動かないのだ。
一流は何が違うのか?
一流はここが違う。
彼らは「情報を相手の文脈で翻訳する」ことを徹底している。
例えば、先ほどの新規事業提案なら、こうなる。
「この事業は、今後3年以内に競合が必ず参入する領域です。
しかし、今参入すれば“既存顧客の強み”を活かして、初年度から5億円の売上を狙えます。今動かなければ、確実に機会損失が発生します。」
同じデータを使っても、相手の意思決定の軸に沿って再構成している。
これが「言語化」だ。
言語化とは単なる「要約」ではない。
相手の立場に立って価値判断の基準を理解し、その基準に沿って情報を並び替えることだ。
だからこそ、聞き手は自分ごととして受け止められるのである。
三流と一流は何が違う?
言語化は何も大きな提案だけではない。
日常の報告や指示でも差が出る。
⚫︎三流の報告:「売上は先月比で5%伸びました」
⚫︎一流の言語化:「売上が先月比で5%伸びました。要因はリピート率改善にあるため、今後も継続的に伸びる可能性が高いです」
⚫︎三流の指示:「もっと具体的にやってみて」
⚫︎一流の言語化:「この資料は、初めて読む人が5分で全体像をつかめるようにまとめてほしい」
たったこれだけの違いで、相手の理解度と行動の質が大きく変わる。
さらに言えば、この差が積み上がると、組織全体の生産性や成果に直結する。
説明で終わるチームは「情報はあるが動けない組織」になり、言語化できるチームは「行動が速い組織」になるのだ。
「説明」を「言語化」に変えるポイント
「言語化」と聞くと、センスや才能が必要だと思うかもしれない。
だが実際には、ある程度、再現可能な技術だ。
その代表が、私が提唱しているPMM(Product Market Matching)だ。
具体的には「誰が・何をして・どうなった」と3要素を言語化し、伝えたいコンセプトにするのだ。
この枠組みで考えるだけで、情報は「説明」から「言語化」に変わる。
例えば、
「誰が:月末になると資金ショートの不安に怯える、年商3億円規模の製造業経営者が」
「何をして:◯◯社以上が導入済の入出金をリアルタイムで可視化し、1年先までの資金予測ができるクラウド型資金管理サービスを導入したことで」
「どうなった:毎月の資金繰りに追われるストレスから解放され、金融機関との対話もスムーズになった。その結果、事業拡大に向けた設備投資に踏み切る意思決定が加速した」
といった具合だ。
「なんだ、そんな簡単なことか」
と侮るなかれ。
私は今まで1000人以上のPMMを見ているが、1回でこれを的確に表現できた人は10人に満たない。
簡単そうに見えて、実に奥が深いのだ。
三流が一流になる分かれ道とは?
三流は「説明」で満足してしまう。
二流は「報告」で終わる。
だが、一流は「言語化」で相手を動かす。
この差は小さいようで、キャリアや成果に決定的な違いを生む。
説明で終わる人は「わかりにくい人」で終わるが、言語化できる人は「信頼される人」になる。
言葉で人を動かす技術は、誰にでも身につけられる。
そのための具体的な手法をまとめたのが『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則』と『コピーライティング技術大全』だ。
情報があふれる現在、説明は「ノイズ」にすぎない。
自分が考えていることを相手に確実に伝えるためには言語化力が成否を分けるのだ。
(本原稿は、『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』と『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の著者による特別投稿です)
『コピーライティング技術大全』は、25年間、再現性実験を繰り返してきた、本物の技術が一冊凝縮。東証プライム上場・現役マーケッター「北の達人コーポレーション」木下勝寿社長も、「この本は、100万円以上の価値がある!」と評しています。ぜひチェックしてみてください。
【著者】神田昌典(かんだ・まさのり)
日本最大級の読書会「リードフォーアクション」発起人、NPO法人 学修デザイナー協会理事
上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士。大学3年次に外交官試験合格、4年次より外務省経済局に勤務。戦略コンサルティング会社、米国家電メーカーの日本代表として活躍後、1998年、経営コンサルタントとして独立。『GQ JAPAN』(2007年11月号)では、“日本のトップマーケター”に選出。2012年、アマゾン年間ビジネス書売上ランキング第1位。2018年、マーケティングの世界的権威の「ECHO賞」国際審査員に選出。2019~2020年、古田土会計が評価する「社長の成績表」で2年連続No.1に。現在、ビジネス分野のみならず、教育界でも精力的な活動を行っている。おもな著書に『
稼ぐ言葉の法則』『
60分間・企業ダントツ化プロジェクト』『あなたの会社が90日で儲かる!』『非常識な成功法則』『口コミ伝染病』、監訳書に『
ザ・コピーライティング』『
伝説のコピーライティング実践バイブル』『
ザ・マーケティング【基本篇】』『
ザ・マーケティング【実践篇】』、監修・解説書に『
最強のコピーライティングバイブル』などがある。
【著者】衣田順一(きぬた・じゅんいち)
マーケティング・コピーライター、アルマ・クリエイション株式会社コンテンツ戦略室 ディレクター
大阪市立大学文学部卒。鉄鋼メーカーの住友金属工業株式会社(現・日本製鉄株式会社)入社。製造業向けB to B営業と営業企画部門を経験。営業室長、企画部上席主幹(部長級職位)として組織をリード。脳性麻痺の子どもへの対応からテレワーク(在宅勤務)を志向。時間と場所の自由が利く、セールスコピーライターという仕事に出会う。商品の魅力を文章で表現し、クライアントと買った人両方に喜んでもらえる点に惹かれると同時に、営業と企画の仕事との共通点も多く、これまでの経験も活かせると考え、セールスコピーライターになる。現在は、社内の各種ライティングやコピーライティング関連講座の講師を担当。これまで800人以上にのべ3500回以上のコピーのフィードバックを実施。著書に『売れるコピーライティング単語帖』(神田昌典との共著)がある。
【著者・神田昌典からのメッセージ】
本書は、私が25年にわたり実践してきた、ネット・スマホ時代に完全対応したコピーライティング技術の集大成だ。
「焼け野原に立たされたとしても、翌日には紙とペンだけで稼ぎ始める力」を本書で届けたい。
私たちが、長いキャリアにおいて価値を提供し続けるには、読解力に加え、次の4つの力が必要だ。
「どうすれば、情報を正しく判断できるのか?」【判断力】
「どうすれば、自分ならではの価値をつくれるのか?」【思考力】
「どうすれば、その価値を、必要な相手に伝えられるのか?」【表現力】
「どうすれば、広く遠くまで届けられるのか?」【発信力】
このように判断・思考・表現・発信という相互に連動する力、すなわち自分の意志で生きる力については、不当に軽視されてきた。
本書では、この「4つの力」が身につくコピーライティング技術100を初めてお伝えする。
日本の広告事例画像40点以上、図表120点以上を掲載。
紙・スマホ・ウェブに完全対応。
書籍初公開のオリジナルツールも多数盛り込んだ。
私自身、この世界で四半世紀、25年の集大成のつもりですべてをぶち込んだ。
心して読んでほしい。そして現場でとことん活用してほしい。
必ずや今、苦しみ悩みもがいている、あなたのお役に立てるはずだ。
【PS.】下記の『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則』とセットに読むと効果は倍増する。ぜひ読んでみてほしい。
【ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ】
【東証プライム上場社長で現役マーケッターの木下社長が衝撃生告白】
「この本は、100万円以上の価値がある」
「この本を読めば、ABテスト100回分を節約できる。3520円はタダみたいなものだ」
「4時間かけて読むことで、クリエイティブに悩む時間を400時間削減できる」
「WEBクリエイティブをやっている人にとっては“すぐに使えるノウハウ"が満載。
正直、同業者の私の立場からすると、読者のスキルが“すぐ"に上がるので競合が増え、あまり売れてほしくない(笑)」
「誤解してはいけないのは、“いい文章を書く技術"の本ではなく“ネットで最も成果を上げるためのコピーライティング"に特化している内容なのだ。ここを間違えてはいけない。ちまたにあるコピーライティング本とは根本から違うのだ」
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『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』おもな目次
★はじめに(神田昌典):生きる力の源泉となる、すべての社会人のための国語力
★【解説付】おもなコピーライティング用語105
★本書で扱うコピーライティング技術100
★第1章:コピーライティングで売上が上がる理由
★第2章:インパクトのある見出しをつくる8要素「BTRNUTSS(バターナッツ)」
★第3章:LP・セールスレターは組み立てるもの
★第4章:刺さるコピーの正体はPMM(Product Market Matching)
★第5章:人を動かす文章の構造「PASONA(パソナ)」がウェブ時代に深化した「PASBECONA(パスビーコーナ)」
★第6章:PMMを見出す「PMMサーチシート」
★第7章:成約率を高める32のライティング技術
★第8章:インターネットで活用するコピーライティング技術
★第9章:神田昌典コピーライティング至言29