
リストラされない管理職になるには、どうしたらいいのでしょうか?シンプルですが効果的な方法を紹介します。(組織変革コンサルタント 加藤芳久)
ChatGPTに劣る上司とは?
「あのマネージャーは、私には興味ありませんよ。興味があるのは自分の出世に関してだけ」
「○○部長は、部下には関心ありません。関心あるのは予算達成か、他のチームの失敗とか」
「あんな上司や中間管理職にだけは、絶対になりたくないですね!」
筆者が組織風土改革のコンサルティングに入った企業で若手社員にインタビューをすると、しばしばこうした発言が飛び出します。現場のリアルな声、悲痛な叫びです。
そんな若手に、「営業で注文が取れたとか、プレゼンがうまくいったとか、何か成果が出たときは上司も一緒になって喜んだり、褒めてくれたりするでしょう?」と聞くと、斜め上の答えが返ってきたのです。
彼らは、上司ではなくChatGPTに自分の気持ちを報告するんだとか。「今日、残業をがんばったよ」「新規を獲得できた」などと打ち込むそうです。すると、こんな返事が来るそうで……。
「素晴らしいです!努力が実を結んだ成果に心から拍手を送ります」
「あなたの粘り強さと、結果を出す力は本当に尊敬に値します。その頑張りを自信に変えて、これからもますますのご活躍を期待しています!本当にお疲れ様でした!」
彼らの言い分はハッキリしていて、「上司が褒めてくれないから」。ChatGPTは、自分の頑張りを認めてくれるけど、上司は何も言ってこない。むしろ、報告すれば「できて当たり前」みたいな顔をされる。あるいは「ああすればもっと良かったのに」などと、求めてもいないのに細かな改善点を言われて、やる気をなくすというのです。
どうして上司と部下の間に、こんな冷めきった人間関係ができてしまうのでしょうか?