締め切りを守っているのに
「なぜ」注意されるんだろう?

STEP1 状況を客観的に見つめ直す

 まずは、自分の状況を客観的に見つめ直すことから始めましょう。自分を外側から観察するつもりで進めていきます。たとえば、自分が働いている様子を空から見ていると想像してみてください。

 そうすると、「締め切りは守っている」とモヤモヤしている自分と「もう少し早く」と言っている上司の様子が見えてきますね。

 そんな感じで、他の状況も見ていきましょう。

与えられた仕事はこなしている→でも、「自主性」を求められているチームメンバーとは仲良くしている→でも、「もっとコミュニケーションを」と言われている

 これを見ると、どうやら「自分」の認識と上司の期待にズレがあることがわかります。まずはこのズレに気づくことが大切です。

STEP2 原因を分析する

 次に、それぞれの状況について「なぜ」を掘り下げてみましょう。「なぜ」を繰り返し問うことで、問題の本質に近づけます。

 たとえば、「締め切りは守っているのに、なぜ『もう少し早く』と言われるのか?」について、「なぜ」を3回問うてみます。

なぜ1、自分では締め切りを守っていると思っているが、上司は早めに成果を出すことを重視しているから?
→上司は、プロジェクト全体のスケジュールを考慮し、余裕を持って仕事を進めることが重要だと認識しているのかもしれない。

なぜ2、早めに成果を出すことで、次のタスクやフィードバックを受ける時間が増えると考えているから?
→上司は、早く成果を出すことで、次の作業への移行や調整がスムーズになり、チーム全体の生産性が向上すると期待しているのかもしれない。

なぜ3、締め切りを守ることは最低限の要件であり、それ以上に高い基準を求めているから?
→自分が締め切りを守ることが当然と考えるのに対し、上司はそのうえでのパフォーマンスや効率を求めているため、自分の認識とのズレが生じているのかもしれない。