「日本語だとモゴモゴ、英語だと分かりやすい」
「若手は英語しゃべらず、上の世代がしゃべる?」

 最後に指名されたのは、茂木敏充氏。茂木氏は東大卒業後に丸紅に入社。ハーバード大学院で修士号を取得した後は、マッキンゼーでコンサルタントの実務経験があります。メモに目を落としながら、英語で語り始めました。

“Thank you for your question. To president trump I would like to convince president trump that Japan is the most important partner for United States to solve their problems. And also that the how to deal with China. That a most Challenging country for the United States and to the world. I'd like to say that Japan is the most important country to solve global issues such as a global warming and global health. Thank you.”
「ご質問ありがとうございます。私は、トランプ大統領に、日本は米国にとって諸問題を解決する上で最も重要なパートナーであることを納得していただきたい。中国との交渉についても同様です。中国は、米国にとっても世界にとっても手強い国です。そして地球温暖化などグローバルな課題を解決する上で、日本は最も重要な国であると申し上げたい」(一部意訳)

 ところどころ表現に改善の余地はありますが、日米同盟の重要性を訴え、中国への対応、さらにはグローバル課題へと論を展開する三段構成です。専門分野を英語で表現する意欲、経歴に裏打ちされた積極性が感じられる内容でした。ただし発音は決して流暢ではなく、いわゆるカタカナ英語の発音でした。

 ひろゆき氏が「茂木さんも日本語だとモゴモゴしちゃうけど英語だと分かりやすい」「若手は英語しゃべらなくて、どっちかというと上の方が英語をしゃべるの?」と声高にツッコむと、会場は笑いに包まれ、このお題は終了しました。

 まとめると、林氏と茂木氏は多少のぎこちなさはありつつも、英語で自らの考えを述べました。一方、高市氏は”Japan is back”のみで後は日本語、小泉氏と小林氏は日本語のみの回答に終始しました。この対比は、各候補者の国際的な発信力への意識の差をはっきり示すもので、同時に土壇場での対応力の違いを感じさせるものでした。