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悩みが多いと、とにかくそれらのことばかりを考えてしまう。しかし、その「考える」ということが、実はすべての苦しみの根本原因なのだ。ライフコーチでありビジネスコーチでもある著者が、不安や後悔のループから解放されるやり方を提示する。※本稿は、ジョセフ・グエン著、矢島麻里子訳『考えすぎない練習』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。
「考える時間」を
意識的に減らしてみる
考えるのを完全にやめるのは不可能ですが、考える時間を減らすことはできます。そうやって日を追うごとに考える時間を少なくしていけば、やがて1日の大半を思考にとらわれずに過ごし、ほとんどの時間を幸せに満ちた状態で生きられるようになります。
私たちが「考えるのをやめたい」と言うと、多くの人はたいてい、すべての考えをやめようとしていると勘違いします。これは私たちが目指していることではありません。「考え」と「考えること(思考)」の違いはもうおわかりですね。
私たちは、浮かんだ考えについて「考えること」は最小限に抑えて、「考え」だけが次々と浮かんではあふれてくる状態を目指しているのです。
考えるのをやめることについて、最も興味深く逆説的とも言えることがあります。それは、考えることを最小限に抑えるにはそれを意識するだけでよく、他には何も必要ないということです。
自分が考えているということ、それがすべての苦しみの根本原因であることを意識すれば、私たちはおのずとその事実を自覚します。







