写真はイメージです Photo:PIXTA
仕事やお金、将来の不安など、現代人には悩みが尽きないもの。いつも不安や悩みから抜け出せない状態から脱するためにすべきなのは、「発想の転換」かもしれない。ライフコーチでありビジネスコーチでもあるジョセフ・グエン氏が、不安・反省・後悔のループから解放されるラクに生きるための考えすぎない方法を提示する。※本稿は、ジョセフ・グエン著、矢島麻里子訳『考えすぎない練習』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。
現実は「考え」を
通して作られている
自分のまわりを見回す人は利口であり、自分の内面を見つめる人は賢明である――マッショーナ・ディリワヨ(作家・起業家)
私たちは現実の世界ではなく、「考え」によってつくられた世界に生きています。
哲学者シドニー・バンクスはかつてこう言いました。
「考えは現実ではない。だが、考えを通して私たちの現実はつくられる」
私たち一人ひとりが世界に対する自らの認識の中に生きており、その認識は隣にいる人と大きく異なっています。
たとえば、あなたが20~30代で人生に迷い、生きる意味を見失うようなクオーターライフ・クライシスのさなか、カフェに座っているとします。
他の誰もが人生で何をすべきかわかっているように見えるのに、自分だけ何をすべきかわからないことに混乱し、大きなストレスを感じています。一方で、あなたの隣にいる人は、穏やかに人間観察をしながら、淹れたてのコーヒーを幸せそうに楽しんでいます。
あなたも隣の人も、同じカフェにいて、同じコーヒーの香りをかぎながら、同じ見知らぬ人たちに囲まれていますが、世界の見え方は大きく違っています。私たちの多くは、同じ出来事を体験しても、同じ時間に同じ場所にいても、まったく異なる経験をしているのです。







