「♯(シャープ)型人材」に必要な4つの姿勢

「♯(シャープ)型人材」を目指すために、個人が社内や社外で取るべき行動として、私は以下の4つをあげます。

 1つ目は、社内での役割の拡大です。 自身の専門分野にとどまらず、部門横断的なプロジェクトに立候補したり、若手社員のメンター役を買って出るなど、能動的に役割を広げることです。

 2つ目は、自律的な学習です。業務時間外に専門書を読んだり、オンラインで最新スキルを学んだり、業務に関連する資格取得を目指すなど、自らの意志で学習を継続することです。

 3つ目は、社外コミュニティへの参加です。 専門分野の勉強会やカンファレンスに積極的に参加することです。他社の同職種の人々との交流を通じて、自身のスキルレベルを客観的に把握し、新たな知識やノウハウを獲得するきっかけになります。

 4つ目は、連載第6回で示した、個人を活かし、組織に貢献するタイプのパラレルキャリア(活私奉公型パラレルキャリア※)の実践です。社外での異なる職種や業界への挑戦、社会人大学院での学び、NPO法人での活動、地域のコミュニティ活動、自身の専門スキルを活かしたプロボノ活動などに積極的に挑戦することです。多様な背景を持つ人々との利害関係を超えた協働経験を通じて、コミュニケーション能力が向上し、社会課題の解決に対する視点が養われます。

※ 活私奉公型パラレルキャリア=自身のキャリア形成だけでなく、所属組織への貢献を意識したパラレルキャリア。具体的には次の3つを指します。(1)本業改善型パラレルキャリア、(2)将来布石型(学び型)パラレルキャリア、(3)社会課題解決型パラレルキャリア