法学者では、元最高裁判事で文化功労者にも選定されている元東大教授の田中二郎がいた。
上野達弘は著作権法を専門とする法学者で、早稲田大教授だ。京大法学部卒。
政策研究大学院大教授で現代日本政治論の飯尾潤は論壇によく登場し、テレビにも出演している。東日本大震災復興構想会議検討部会部会長を務めた。
経済学者で植民政策を研究した矢内原忠雄は、東大総長をした。大正時代、東大卒後に住友総本店に入社し、別子銅山に配属されたこともあった。無教会主義キリスト教の指導者としても知られた。
経済学者では、武蔵大学長を務めた鈴木武雄やマルクス経済学の大塚金之助、関西国際大の初代学長を務めた村上敦、経営学の泰斗である平井泰太郎らがOBだ。
鶴光太郎は経済学者で、経済企画庁勤務、慶応大教授などを歴任した。神戸高校を経て東大理学部数学科卒だ。英オックスフォード大に留学し、経済学博士号を取得した。
本山美彦は経済学者で、大阪産業大学長を務めた。
理系では、数学の村田全、天体物理学の末元善三郎や物性理論の望月和子、情報工学の山田誠二、ブラックホールの研究者である天文学の嶺重慎、動物学者の徳田御稔、気象学者の福山薫、情報工学者の平沢茂一らが卒業生だ。
医学者では、血清学の第一人者だった緒方富雄が旧制時代の卒業生だ。幕末に大坂で蘭学塾「適塾」を開き、多くの医師を育てた緒方洪庵の曽孫だ。
さらに、胃がん手術で有名な笹子三津留、内視鏡手術を導入した大上正裕、ウイルスの研究者として世界を飛び回っている河岡義裕がOBだ。この数年のコロナ禍で河岡は、メディアによく登場した。神戸高校を経て北海道大獣医学部卒で、2022年には東大新世代感染症センター長になった。ロベルト・コッホ賞などを受賞し、23年には文化功労者に選定されている。
坂元正一は産婦人科学者だ。宮内庁御用掛も務め,佳子内親王、眞子内親王誕生時の担当医だった。
十一元三(といち・もとみ)は精神科医で、元京大教授だ。
青井貴之は、神戸大学医学研究科のiPS細胞応用医学分野の研究者だ。
大西祥男は加古川中央市民病院院長で、第24回日本医療マネジメント学会学術総会会長を務めた。「持続可能な地域医療を目指す」のが、学会の目標だという。(敬称略)
(フリージャーナリスト 猪熊建夫)







