俗に「会話のキャッチボール」と言いますが、こういう人のキャッチボールは言ってみれば、いつでも自分が投げるボールのことだけを考え、終始自分の投げるフォームばかり気にしているようなもの。

 相手としては「おーい、こっち見てー」「ちゃんとキャッチボールしようよー」と途方に暮れてしまうことに。

キャッチボールの配分は
「相手9:自分1」が理想的

○「さっきから一方的に話しちゃってるね、ごめんごめん」(だいじょうぶですよ!)

○「部長的にはこの案を推してらっしゃるんですね」(そうなんだよ、君はどう思う?)

○「バリ島!?超楽しそうじゃん!!」(最高だったー!!)

 会話IQが高い人は、話すときに相手をよく見ています。

 常に自分よりも相手に意識を向けるようにして、話しているときの表情や反応をさりげなく観察し、その時相手が思っているであろうことをしっかりと想像しながら話します。

 相手としては当然「関心を持ってくれてうれしい」「気配りができる余裕のある人だ」と、いつまでも話していたくなります。

 頭の中を大きな箱としてイメージしたとき、自分の事情や考えばかりでいっぱいになっているのは、会話IQが低い証。自分のことなんて1割ぐらいに抑えて、9割方は相手に割くのが、会話IQの高い人の話し方です。

 キャッチボールは相手がいて初めて成り立つもの。

 自分が投げるボールについてあれこれ考えるよりも先に、まずは相手をしっかり見る。体調はよさそうか、ケガをしてないか。どんなフォームでどんなボールを投げる人なのか。

 しっかりと相手を観察し想像することが、第1の原則となります。

人の話はさえぎらず
最後まで聞くのが礼儀

×「いや、違うね、それって結局さ」(まだ話し終わってないのに……)

×「え?全然わかんないよ。何が言いたいの?(話しにくい……)

×「はいはい、わかった、わかった」(話をさえぎられた……)

 人の話を途中でさえぎる人がいます。