相手をイラつかせる言葉
「要するに」はNGワード!

 相手が話す内容に関心が持てないので途中でさえぎってしまう。結論が見えないことにイライラして、「要するにどういうこと?」と問い詰める。あるいは勝手にわかったつもりになって、「はい、この話はおしまい」とばかりに自分の話を始める。

 会話をただの情報交換と思っている人に多い傾向です。

 相手としては、せっかく話しているのに途中でさえぎられるし、「早く終われ」と言われるし、見当違いなまとめをされるしで、踏んだり蹴ったりです。

「軽んじられた」「興味を持たれなかった」と、自分の存在自体を否定された気持ちになります。

 キャッチボールで言えば、何往復かしたらすぐに「飽きた!やめよう!」と、勝手にグローブを放り出されるようなものです。ビックリしますし、ムッとしてしまいます。

話しやすいと思わせるだけで
相手からの信頼を勝ち取れる

○「そっかー、なるほどねー。知らなかったなあ」(うれしい!)

○「おー!詳しく知りたい!!」(ありがとう!)

○「わかるー。それで、それで?」(実はさ~)

 会話IQが高い人は、相手の話を最後までよく聞きます。

 話の腰を折らずに最後まで聞く、興味を持ってリアクションし、相づちを打つ。適度に質問をはさんで話しやすいようにする。そうやって、とにかく耳を傾け、話を引き出そうとします。

 もちろん時には、途中で飽きたり、早く結論を知りたくなったりすることもあります。それでもそこは、ぐっとがまん。勝手に要約したり、イライラとさえぎったりせず、最後まで聞きます。

 そうすると相手は、自分のペースで、話したいことを話したいだけ、話せるので、とても満足します。

 その結果、「話しやすい」と思うだけでなく、「信頼できる人だ」「頭がいい人だ」と好印象を持つことになります。

 何か気の利いたことを言ったわけではありません。ただ、最後まで聞いただけです。

 キャッチボールの目的は、速いボールを投げ合うことではありません。一定のリズムでボールを捕って、投げて、というなにげない時間を一緒に過ごすことで、ふたりの心理的距離が縮まる、つまり、仲良くなることにあります。