「推し」にお金をかけている69.6%が「推し活」に消費する年間平均額は全体が10万416円です。年代別に見ると、50代が6万9926円、60代が9万9412円、70代以上が13万6785円でした。推し活をしている割合が高いのは50代ですが、消費額で見ると、50代と比べて、60代は1.5倍、70代以上は2倍です。「60代以上の推し活市場に金脈あり」と言えるのではないでしょうか。

年代別「推し」にお金をかけている割合とかける年間費用同書より転載 拡大画像表示

「推しがある(いる)ことのよい点」で、全年代の5割以上が選んだ項目を高い順に並べます。「活力・元気をもらえる」71.3%、「楽しい時間が増える」70.7%、「感動を得られる、ワクワクドキドキできる」61.1%、「幸せな気持ちになる」60.8%、「人生が豊かになる」55.6%、「生活にハリが出る」55.2%、「癒しになる」51.2%です。活力や感動、楽しさ・幸せ・ハリなど、推し活が生活によい効用を与えています。

 2022年調査では「推しができて変わったこと」も聞いています。

「動画サイトを見るようになった」が1位で29.9%。推し活がこの世代のデジタル活用を促進したことの証と言える調査結果です。同率1位は「新しい目標や夢ができた」29.9%、3位が「笑いが増えた」28.9%で、内面への影響も見られます。なお、推しパターンや推しができてからの変化は60代も全体と同じ傾向でした。

 自由記述には、「韓国ドラマ、BTS、今井翼。若さを保つひけつ」、「スキマスイッチと三代目JSB。この歳になっても応援できるものがあって毎日楽しい。歌詞を覚えたりすることも脳の活性化になっている」、「イケメン庭師の村雨君の動画を見て寝ると癒されて心が落ち着くのでよく眠れます」などが書き込まれました。トキメキが行動や生活を変え、アンチエイジング、ボケ防止、安眠という心身にポジティブな効果や変化をもたらしています。