Photo:Donald Iain Smith/gettyimages
AIは僕らの仕事を奪うのか?それとも救うのか?AIエージェントが普及した世界で、IT現場で生き残るためには結局何をどうしたらいいの?消える仕事は?特集『DX2025 エージェントAIが来る』(全22回)の#17は、AIで新たに生まれる仕事とそこでの生き方を語る本音座談会の第5回をお届けする。(聞き手/ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)
Henry @HighWiz 大手SIerの大規模プロジェクトのPMを経て総合コンサルで活躍中
ケビン松永 @Canary_Kun 大手SIerから独立してフリーのITコンサルやってます
よんてんごP @yontengoP ブラックIT企業を渡り歩く病人X(旧Twitter)er。最近はブラックでなくなったらしい
むぎSE @MUGI1208 社内SE社畜ツイッタラー。炎上プロジェクトの遭遇率が高め
shin @shin_ofshins ウェブとアプリに詳しいコード書く系スタートアップ経営者
かち @kachi_saas 諸事情で外資ITソフトウエアベンダーを卒業★した人
広告マンガの仕事が消えていき
AIのお世話をする仕事が新たに爆誕?
――AI時代に仕事ってどう変わるんでしょう。なくなっちゃう仕事と、やり方が変わる仕事と、それと新しく出てくる仕事もありそう。
よんてんごP(4.5P) なくなった方の仕事でいうと、広告案件向けのマンガはほとんど全部AIに持ってかれたみたいです。「今の仕事でお悩みの方、転職してみない!?」みたいな、マンガ自体に作家性が求められないやつ。AIなら安く制作できるので。クライアント側で完全に全てが完結するしリテイクも秒で済んで、人に頼むメリットがないんだって。そこで食っていた人で食えなくなる人は絶対に出る。
shin 変わる仕事でいうと、人間だと手間がかかり過ぎてできないけどAIが得意なことを、大量にやらせて、それによって人間とは違うやり方で信頼性を担保するってやり方が出てくるよね。
例えば古いシステムと全く同じように動くことが保証されているエミュレーター(ある機械やシステムの動作を、別の機械や環境の上で再現するソフトウエアやハードウエア)を作っちゃうとか。
そのワークフローをどうやって作るかが重要なんじゃないかな。今はうまいやり方が分かってないから人間が人間のやり方にAIを入れようとして、人間がちょこちょこAIの間を補完するっていうやり方が勝ってる。でも多分この状況は変わりますよね。
かち 新しい仕事、といえば、AIにデータを学習させる「データアノテーション」って仕事をやってみました。AIのアウトプットAとB、どっちの方が優れていますか?なぜですか?って問いに人力でフィードバックしていくの。かなりの分量のフィードバックを英語で手打ちで返す割と高度な頭脳労働だけど、そんなに時給おいしくないし早い者勝ちで常に募集がある仕事でもない。これ単独でご飯食べていくっていう話ではない。
「今後は、AIが大局観やクリエーティブな戦略を作り、人間は細かいデータのチェックやAIの間違い探しをするようになる」とか言ってる人がいたけど、ずいぶんつまんねー未来だな、おい。ロボット掃除機が掃除しないところを人間がきれいにします!みたいな?
4.5P サイゼリヤの間違い探しにはまってる人が出世する未来が……!?今日から頑張ろう、サイゼ間違い探し。
――AIのお世話係として生きていく未来ですか。つらい。バイブコーディング(AIを使って自然言語でプログラムを書くこと)のバグを直す仕事っていうのも出てきましたしね。そもそも、AIが普及すると、企業に新卒や新人は要らないみたいな感じになるんでしょうか。AIと仕事をすることで得する人と、生きていけなくなる人の区別はどこにあるのか。今回は「AIと仕事」についてのテーマを掘り下げていきましょうか。







