姿勢をセルフチェックすることで、症状がかなり緩和されるはずです。

 PC作業では、椅子に座ったまま、机の上に置いたPCを操作します。そのため、作業中につい、前かがみになって腰に負担をかけがちです。画面の字が小さくて見えにくいと、画面に近づいて読みとろうとして、さらに前かがみになってしまいます。

 私たちの体の一番上には、5~7kgもの重さを持つ頭が乗っています。背筋を伸ばして、その真上に頭があれば、体全体でその重さをうまく支えることができます。

 ところが、前かがみになって頭が前に出てしまうと、そのバランスが崩れて、重い頭を支えるために首や背中の筋肉に大きな負担がかかってしまうのです。それが肩こりや腰痛などにつながることがあります。

 よい姿勢をとるポイントは、以下のようにまとめられます。

・椅子と机を近づける
・肘が肩の真下にくるように腕を下ろす
・肘をほぼ直角に近い角度に曲げる
・手のひらの下にキーボードを置く
・画面を見る目線はやや下向きに

毎日のデスクワークに取り入れたい……目の疲れや頭痛をケアするおすすめの方法同書より転載

画面を見る目線は
「やや下向き」が理想的

 画面を見る目線はやや下向きになるのが理想的です。画面の上端が目の高さになるように、ディスプレイのセッティングや椅子の高さを調節しましょう。

 目線が上向きになるとあごを突き出した姿勢となり、首に負担がかかって疲れる原因になります。下を向きすぎると、上半身が前かがみの姿勢になってしまいます。

 ノートPCで作業をすると、前かがみになりすぎる傾向があります。疲れやすい場合、位置を工夫したほうがいいかもしれません。例えば、ノートPCを高さ10cmほどの台に載せ、キーボードは外付けでつなぐという方法があります。そうすれば、画面を見る目線がやや下向きとなると同時に、肘の角度を直角にすることができます。