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筋トレはがん予防にも効果的だが、やりすぎは逆に死亡リスクを高めるという研究結果が報告された。運動が苦手な人も、バスを追いかけたり階段を駆け上がったりする1~2分の「ちょっときつい動き」を1日3回行うだけで、がんのリスクが約30%減少する。忙しくて毎日運動できない人も、週末だけの運動で予防効果があることがわかった。※本稿は、佐藤典宏『専門医がやっている「がん」にならない50の習慣』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。※本稿は、がん専門医の佐藤典宏『専門医がやっている「がん」にならない50の習慣』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。
筋力トレーニングが
がん発症を抑える理由
健康を維持するために、筋力トレーニング(筋トレ)が重要であることはご存じだと思います。そしてじつは、筋トレは、がんの予防にも欠かせません。
皆さんの中には、「筋トレとがんに何の関係があるの?」と思っている人もいらっしゃるかもしれませんので、筋トレが「がん」を抑える理由について、順に説明していきます。
まず、筋トレなどの運動をすると、筋肉から様々な生理活性物質(体の中の様々な生理機能を調節したり、活性化したりする物質)が血液の中に分泌されます。これをマイオカインと呼びます。
マイオカインには、糖尿病や肥満など生活習慣病に対する予防効果があることが分かっていますが、イリシンやSPARC、インターロイキン6といった一部のマイオカインには、がんの増殖を抑制する作用があるものが発見されています。
つまり、筋トレで体の中に天然の抗がん剤が増えて、がんが発生するリスクが低下するということです。
その上、筋トレなどの運動をすると、その直後から血液の中に免疫細胞が増えることが確認されています。







