スズキ「ジムニーノマド」、ここがイイ!&ここがちょっと……

■「ジムニーノマド」のここが( ・∀・)イイ!!

1. 高速道路における安定感:3ドアでは常に小さな修正舵を当て続ける必要があったが、ノマドはホイールベース延長の恩恵で、直進安定性が段違いだ。100km/h巡航までなら乗用車感覚で運転できる。

2. 後部座席と荷室の民主化:「後席は飾り」「荷室はお気持ちだけ」と言われていた3枚ドアジムニーと比べると、ノマドは後席も荷室もようやく実用域に到達した。後ろに乗る人にも人権を。荷物にも積まれる権利を。ああ、民主化って素晴らしい。

3. ジムニーらしさはそのまま:ラダーフレーム、副変速機付き4WD、前後リジッドアクスルと、ジムニーの魂は一切揺るぎがない。その上で乗り心地がマイルドになり、街でも高速でも扱いやすくなっている。「実用領域を手に入れた純血ジムニー」。これこそノマド最大の魅力だろう。

■「ジムニーノマド」のここはちょっとどうもなぁ(´・ω・`)

1. 最小回転半径5.7m:全長3.8メートルの小さなクルマがハリアーやキャラバンと同じ数値とは……。ファミレスの駐車場では泣けたっス。マジ泣けたっス。

2. 重量80kg増でエンジンそのまま:3ドアジムニーより車重が増えたが、エンジンは据え置き。結果、上り坂や追い越しはどうしても辛い。

3. 乗り心地をさんざん褒めましたが……:それはあくまで「ジムニー基準での良さ」という話。3ドアジムニーやシエラと比べればマシになりました、というだけで、相変わらず「フラットライド」とか「静謐な移動」とは縁遠い。世間一般の安楽快適SUVと比べると泣きを見ますぜ。そこは誤解なきように。

 次回はAPIOの河野社長に「ノマドのあれこれ」を伺います。お楽しみに!

(フェルディナント・ヤマグチ)

発表後4日で注文5万台、納車される時期は……

 こんにちは、AD高橋です(2回目)。

 フェルさんの試乗記にもあるように、ジムニーノマドは1月30日に発表された後、わずか4日で注文が5万台に達し、受注停止の事態になってしまいました。これは今もなお続いています。当初は月販1200台を予定していましたが、あまりの反響の大きさにより、7月から月3300台体制が取られました。

 ここから単純計算すると、4月の発売開始から7月までで3600台さばき、その後は月3300台ずつ納車なので、初期オーダーの5万台の納車が終わるのは発売から約17カ月後の2026年9月前後ということになります。スズキは来年1月30日からジムニーノマドの受注を再開することを発表。このタイミングでの納車は初期オーダーの納車が完了してからになるはずです。