次に手を付けたのが、観戦方法を広げたことだ。
従来は会場に足を運ぶか、テレビの深夜番組を見るくらいしか選択肢はなかったが、ニコニコ生放送などで放送し、どこにいてもリアルタイムで見られる環境を整えた。また、全国の映画館でのパブリックビューイングも開催した。
一方で、グッズ販売も強化。選手のキャラクターを生かした面白いグッズや、思わず手に取りたくなる洗練されたデザインのTシャツなどを増やした。有名漫画とのコラボ商品も企画し、インターネット通販も本格化させた。
こうした戦略の狙いは、プロレスというコンテンツをマルチユースすることで収益源の拡大を図ること。今では、コンテンツやグッズ販売などが売り上げの半分近くを占めるほどにまで成長、興行収入を軸に収益源の多角化に成功している。
しかも、現在、急成長しているライブビジネス、ファンが直接触れ合えるエンターテインメントビジネスにプロレスはもってこいの存在で、さらなる成長も見込んでいる。ブシロードが、新日本を5億円(うち4億5000万円が債務)で買収した理由もここにあるのだが、今後の布石もしっかりと打っているというわけだ。









