データ活用の本質は「会話の種」
堀田さんは、データ活用の本質を「会話の種」だと語る。
商品企画との月例会では、SNS上の新製品情報やトレンドを共有する。すると、商品企画が反応する。「この他社の動き、気になってたんだ」「もっと詳しく調べてほしい」。こうした会話の積み重ねが、信頼関係を育む。コーヒーメーカーのヒット商品も、そうした関係性の中から生まれた。
堀田さんのマネジメント方針はシンプルだ。
基本、任せる。重要なのは、100%を求めないこと。7割の完成度でいいから、まず出してみる。SNS分析を担当する堀口さんは、堀田さんのこの感じに救われたという。「7割の完成度で出してみよう。フィードバックが返ってきたら、次はこう出してみよう。そのサイクルで、すごく早く成長できた」という。
加えて、渡邊さんは心理的安全性を大切にしているという。「笑いがあって、チームが元気。反論がいっぱいないと、何が良くて何がダメなのか分からない。自己満足に陥りたくないんです」。
中川さんは最近、「ダッシュボードで分析対象にしている商品カテゴリーをもっと増やせないか」という改善提案もしているという。若手が遠慮なく意見を言える環境が、チームの成長を加速させている。
パナソニック くらしアプライアンス社 CS-DX推進部 第一課 中川真帆さん Photo by M.S.
若手もベテランも対等に意見を言い合う。そんなチームが、次のヒット商品を生み出していく。同社は今後もデータを検証し、今後の展開に生かしていくという。








