我が家の次男も、読み書きが苦手でした。家庭教師を付けたり、補習塾に入れたりすることもできたでしょう。しかし、私はそうしませんでした。代わりに、自宅で楽しく学習できるよう、フラッシュカードを手作りして渡しました。
なぜなら、子どもにとって苦手なことを補うための習い事は、「地獄」の始まりになりかねないからです。
子どもからすると、ただでさえ苦手でやりたくないことを、放課後にまで強制的にやらされる。苦手なことをする時間が増えるだけで、強烈な拒否反応と、自己肯定感の低下を招くだけでしょう。「できない子」というレッテルを、親が貼って補強しているようなものです。
習い事は、選択肢のひとつに過ぎません。親が「～させなければ」という強迫観念から解放され、習い事や塾を「やらない勇気」を持ちましょう。
習い事を始める
ベストなタイミングは？
習い事をさせるな、と言っているのではありません。問題は、その「動機」です。親の不安でやらせる習い事は、子どもの主体性を奪います。
習い事を始めるベストなタイミングは、子どもが空白の時間を持て余し、自ら「あれをやってみたい！」と目を輝かせて言ってきた時です。その衝動から始まる習い事なら、本人の才能を真に伸ばすでしょう。
それまでは親が不安に耐え忍び、待つことが重要です。子どもには、何もしない時間を意図的に確保してあげること。それこそが、変化の激しい未来を生き抜くために必要な、「自分で考え、創り出す力」を育む、親の最大の役割なのです。
